縁の木だまり

「縁の木だまり」とは

「縁の木だまり」は新町地域の油屋小路の奥にある荒神さんが祀られている場所です。江戸時代、小路の向かい側に製油業を営む油屋があり、油屋小路は油屋の専用通路で菜種などの荷物を荷揚げするのに使用されていました。小路の先の架けだしの脇に榎(エノキ)と椨(タブ)の木の絡み合った巨木「縁の木」があり荒神さんとして祀られています。この荒神さんは、船川運河を往来する舟の目印にもなったものです。また、この木の木陰は荷揚げをする人夫さんたちの休憩の場所にもなっていたのかもしれません。

縁結びスポット

「縁の木」は、榎と椨の二本の樹が寄り添いながら絡み合い、一本の樹のようになっています。このような木は「連理木」と言われ、恋人同士や夫婦の縁を固く結ぶ象徴です。

もともと「連理の枝」という言葉は、玄宗皇帝と楊貴妃の悲恋を描いた白楽天の漢詩「長恨歌ちょうこんか」の一節で「在天願作比翼鳥 在地願為連理枝・・・天にあっては願わくは比翼の鳥となり、地にあっては願わくは連理の枝となりましょう」という楊貴妃と皇帝が変わらぬ愛を誓った言葉だそうです。

二人で手を繋いで「縁の木」の木肌に触れることで縁を固く結ぶことができると言われ、木綿街道の縁結びスポットになっています。