小村邸

切妻平入り塗壁造りの小村邸は、明治20年代に建てられた築110年以上を経た建物です。

平成13年に従来の古く美しい雰囲気を残し、私費による全面改修が行なわれています。歴史的町並みの雰囲気を保存するべく、使用できる古材はできる限り活用して従来の姿を再現。漆喰の白壁、七宝模様のナマコ壁、格子、西側の焼き杉板の壁などが往年の佇まいを今に伝えています。

建物の中央に床が来待石の通り庭があり、裏を流れる雲州平田船川まで続き、川沿いには、三段の大かけだしが今も残っています。

通り庭の両側に各室を配置した造りで、母屋から中庭を抜けたところに土蔵が2棟あり、裏の船着場の掛けだしから母屋までの土蔵棟の配列は見事なものです。

第9回しまね景観賞個人住宅部門奨励賞を受賞。個人住宅の為一般公開はされていませんが、イベント時などに座敷を開放されることがあります。また、当主が在宅の場合などに声をかければ中を案内してもらえることもあります。